入浴施設のレジオネラ症防止対策1

レジオネラ症とは?

レジオネラ症は、レジオネラ属菌が原因で起こる感染症です。 急激に重症になって、死亡する場合もあるレジオネラ肺炎と、数日 で自然に治る場合が多いポンティアック熱に分けられます。 レジオネラ肺炎は、高齢者、病人など抵抗力が低下している人や、 疲労などで体力が落ちている人などが発病しやすいといわれています 


レジオネラ属菌とは? 

レジオネラ属菌は、土の中や河川、湖沼など自然界に生息している 細菌です。アメーバなどの原生動物に寄生し、20~45℃で増殖しま す。冷却塔水や循環式浴槽水などで増殖することが知られています。 

どうやって感染するの? 

レジオネラ属菌は、入浴施設などの水を使用する設備に付着する生 物膜(バイオフィルム・ぬめり)に生息するアメーバなどの体内で 大量に繁殖します。 人への感染は、これらの衛生管理の悪い設備から発生したエアロゾ ル(空中に浮遊している小さい粒子)にレジオネラ属菌が含まれ、 これを吸入することによって起きることが知られています。 レジオネラ属菌は、人から人へは感染しません。 

どうすればレジオネラ症を防げるの? 

入浴施設を安心して利用できるよう、レジオネラ症の発生防止のた め、衛生管理を徹底しましょう 。

浴槽の清掃はどうすればよいの? 

浴槽の清掃については、毎日完全に換水して浴槽を清掃しましょう。 循環ろ過器を設置する浴槽で毎日完全に換水することができない場 合でも、1週間に1回以上は完全に換水して浴槽を清掃しましょう。 また、石組みの浴槽などは、清掃が行き届かない部分がないよう丁 寧に清掃しましょう。 

浴槽水の管理はどうすればいいの? 

浴槽水の水質検査を 毎日完全に換水している浴槽水は1年に1回以 上、1週間に1回以上完全に換水している浴槽水は1年に2回以上 (浴槽水の消毒が塩素消毒でない場合、1 年に 4 回以上)実施し、 水質基準を守りましょう。浴槽水の消毒が塩素剤による場合は、 遊離残留塩素濃度の測定を実施し、通常 0.4mg/L を保ちましょう 。